ウズベキスタン伝統刺繍とスザニを極める旅

はじめに

 「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」。近年、話題になったアフリカのことわざです。これって、旅にもぴったりの言葉ですよね。

 はじめましての方も、いつもありがとうございますの方も、こんにちは。ウズベキスタンの食器と雑貨のお店「kinuya」の店主をやらせていただいている高島です。20248月、店主も同行するツアー『ウズベキスタン 伝統刺繍とスザニを極める旅』を初めて開催します。

 中央アジア・ユーラシアの旧ソ連諸国を専門とする老舗旅行会社「ロシア旅行社」様。ウズベキスタン観光のエキスパートが運営する「ウズベキスタン文化観光局」様。そして当店、ウズベキスタンの食器と雑貨の専門店「kinuya」の三社が合同で「今までにない旅体験をウズベキスタンで」が目標のツアーを企画。今回はウズベキスタンの刺繍と絨毯にフォーカスを当てた、濃ゆい文化体験ができるツアーになりました。

※ロシア旅行社 公式サイトはこちらから → ツアー詳細

※ウズベキスタン文化観光局 公式サイトはこちらから → ツアー詳細

 

 実は店主、旅といえば専ら一人旅が多いタイプ。孤独を愛する、といえば聞こえがいいですが、結局ひとりの気楽さを優先してしまうのですね。

 ところが今回、生まれて初めてツアーを企画するにあたり、旅のプロであるロシア旅行社様とウズベキスタン文化観光局様と話し合い、ツアーで訪れたい工房を事前訪問することに。ガイドと車両を手配し、かつてない旅に出てみました。なるほど、まさしく。一人では辿り着けない場所へ行き、美しい風景を目にし、温かい人々に迎えられ、得難い経験を得ることができました。

 インターネットで調べても出ない、地図アプリでは緯度と経度で表示されてしまう、でも確かにここに存在する。そんな場所にある刺繍工房と絨毯工房、一人ではまず辿り着けません。「遠くへ行きたければみんなで行け」、ぜひ店主と一緒に実感してみませんか?(刺繍体験も絨毯織り体験もどっちも超超楽しかったです。最高!)

 

 

目次

 ・ツアー概要(パンフレット)

・工芸と人々に出会う、交流の旅

  1. ウズベキスタンを代表する刺繍家の工房を訪ねる
  2. 地元民が使う、気取らないキリム絨毯を織る人々

・ここは必ず見ておきたい、ウズベキスタンの二大古都

  1. ティムールの愛した青の都、サマルカンド
  2. 中世の面影を残すオアシス都市、ブハラ

・最後に

 

ツアー概要 (パンフレット)

 

 

工芸と人々に出会う、交流の旅

 『ウズベキスタン 伝統刺繍とスザニを極める旅』では、ブハラ郊外でスザニ刺繍工房を、サマルカンド郊外でキリム絨毯工房をそれぞれ訪問します。個人旅行でも一般的なツアー旅行でも訪れられない、地元の活きた工房で職人たちの手仕事を間近で見学。さらに希望者の方には、ベテラン職人から直接指導を受けられる製作体験もご用意しました。

ウズベキスタンを代表する刺繍家の工房を訪ねる

 旅の4日目に訪れるのは、ウズベキスタンを代表する刺繍家のひとり、ズフロ・オブロベルディエヴァ氏の工房。刺繍の工程はもちろん、養蚕の様子や染色、また染料の説明など、一枚のスザニをつくるために必要な材料や作業工程をひと通り見学できます。工房直営のショップでお買い物すれば、掘り出し物の作品が見つかるかも。昼食はウズベキスタンの家庭料理をいただきつつ、先生と歓談タイム。午後は希望者限定で刺繍教室の時間も。じっくり2時間、刺繍を習うことができます。

地元民が使う、気取らないキリム絨毯を織る人々

 旅の5日目には、サマルカンド市内から遥々1時間以上かけて、郊外の村にあるキリム絨毯工房へ。牧歌的な風景のなか、車はどんどん進みます。ずいぶん遠くまで来たものだ、と思う頃に、小さな村の工房に到着。そこでは地元産の羊毛をつかったキリム絨毯の制作風景が見られます。鉄製の大きな櫛状の道具をつかい、ゴシゴシと毛糸を織り込んでいく様は大迫力!娘がお嫁に行くときに、親戚のお家の出産祝いに、地元の暮らしを支えてきた絨毯です。

 

・ここは必ず観ておきたい、ウズベキスタンの二大古都 

 『ウズベキスタン 伝統刺繍とスザニを極める旅』では、ウズベキスタンの二大古都「サマルカンド」と「ブハラ」を訪問します。それぞれ「サマルカンド‐文化交差路」が2001年に、「ブハラ歴史地区」が1993年に世界文化遺産に登録。憧れのサマルカンドブルーを目の当たりにする「レギスタン広場」や「シャ-ヒズィンダ廟群」はもちろん、かつてのオアシス都市の面影を色濃く残すブハラで「アルク城」や「カラーン・ミナレット」などを周ります。ウズベキスタンの歴史と文化の香りを胸いっぱいに吸い込み、肌身に感じることができるでしょう。

 さらにサマルカンドでは、スザニ好き必見の「ウルグット・バザール」も訪問。ヴィンテージ・スザニやモダン・スザニはもちろん、歴史ありそうな民族衣装、装飾品の数々、なにこれ?というものまで、さまざまなものに出会えます。活気あるバザールはぶらぶらと歩き回るだけで楽しいもの。気になったものは、商売っ気たっぷりの店主たちにあれこれ聞いてみるといいでしょう。面白い話が聞けるかもしれません。地元民とのふれあいが濃密なのも、バザール・ショッピングの醍醐味のひとつです。

最後に

 「今までにない旅体験をウズベキスタンで」を目標に、三者三様の知恵と知識を出し合って、企画した『ウズベキスタン 伝統刺繍とスザニを極める旅』。これだけでもう、一人で考えて行く旅より、ずっとずっと遠くに行けそうではないですか?

 ウズベキスタンの刺繍や織物を通じて、工芸と人々に出会う、交流の旅。遠い国のより遠くへ、そして文化芸術の深みへ。まだ見ぬ皆さまとどこまでも行けること、kinuya店主も楽しみにしています。